学問の神様 松森天満宮

職人尽
長崎県指定有形文化財

学問の神様 松森天満宮
学問の神様 松森天満宮

※赤枠内が職人尽
外囲いの瑞垣の欄間にはめこまれた30枚の板に薄肉浮き彫りされたもで、図柄はいわゆる職人尽である。
家事や職人に菓子職人、船大工に製薬人。
学問の神藤原道真公を祀る松森天満宮には、中世から近世のさまざまな職人仕事が掘り込まれている。職種はバラエティーに富み、その数は30種に及ぶ。
それぞれの彫り物にはタイトルがつけられ、たとえば「造船工の図」では、船体に鑿をふるう人や木を彫り抜く人など7人の職人の作業の様子が描かれている。
当時どんな仕事があったのか、どんな作業をしていたのか、まるで図鑑でも見るように、ゆっくり神社の杜を散策しながら楽しめる。 この職人尽は1713年(正徳3)に奉納された。
御用指物師の喜平衛と藤右衛門により制作された彫り物の上にうっすらと残る彩色は、川原慶賀の師匠筋にあたる石崎融思が1831年(天保2)に塗り直したもので、元になった絵は室町時代の「近世職人尽絵巻」だといわれている。
「職人尽」は第1格の彫り物が製本所の図からはじまり、第30格が寺子屋(描画)の図で終わる。
この「職人尽」は、のちに海を渡って博覧会にも出店された。
長崎市史によると、1897年(明治30)、長崎に駐在していたドイツ領事ミュルレルベルクが訪れ、そのすばらしさに感嘆。社殿全景と「職人尽」を写真におさめて、同年開催されたブリュッセル博覧会に出品した。
職人風欲が精緻に描写されたこの彫り物は、歴史民俗資料としての価値とともに美術品としても高く評価されている。
県指定有形文化財 昭和31年4月6日指定を受ける。
※ご来訪者へお願い
彩色保存のためフラッシュ撮影がご遠慮ください

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図書を仕上げる所

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鍛冶屋の図

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描画の図

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